ブラックだけど読んで欲しいイヤミスな小説。
母親になったわたしたちには他人ごとじゃない1冊。
どの本のどの登場人物が自分に当てはまるのか。
是非、子育て中のあなたにも読んで欲しいイヤミスな1冊を今回はご紹介したいと思います。
イヤミスな本との出合い
最近わたしが手にする本って「イヤミス」が多いんです。
所謂、読み終わったあと、嫌な気持ちにさせるミステリーですね。
人間ってこんな醜い感情が潜んでいるんだなと思ってしばらくブルーになります。
きっと今の私は、イヤミスに吸い寄せられているのかもしれません。
手に取る本はだいたいイヤミスです。後味爽快な本に出合いたいものです。
子育て中は育児本?いやいや、どんな本でもいいんですが…。
さてさて、日々子育てをしているみなさん。
「本を読んでいる時間なんてない!」
と思っていらっしゃる方も多いと思います。
しかし、出合う本によっては、読まずにいられない本だってあるはずです。
まだその本に出合っていないだけかもしれませんよ。
1日1ページでも、2ページでも今日ご紹介する本を読んでみませんか?
少しずつ読み進めているうちに、読まずにはいられなくなるくらい本の面白さにはまることだってあります。
どんなペースでも構わないのでこれからご紹介する本を手に取って観られてはいかがでしょうか?
角田光代さんの「森に眠る魚」
幼稚園ママの付き合いって結構複雑?!あたなの周りにこんなママ友いますか?
最初に紹介する本は、角田光代さんの「森に眠る魚」です。
最初に申し上げますが、イヤミスに近い部分があります。
「ああ、人間ってこんな感情を持ちながらママ友やっているんだな」と。
この小説に出てくる5人の登場人物はみんな育児中のママたちです。
最初は仲が良かったママ友たちも、小学生受験を目前に少しずつ関係性が変わってきます。
子育ての仕方や考え方の違いに、今までは目をつむってこれたのに、ある日を境に大嫌いなママ友に変わってします。
そんなことってありませんか?
小説の中に出てくるドロドロとしたママ友たちの人間関係を知ったら、
きっとみなさんも今後のママ友付き合いに良いヒントが得られるかも?!
現代に生きる母親たちの深い孤独と痛み。衝撃の母子小説です。。
是非読んでみてください。
角田光代さんの「坂の途中の家」
子を死なせてしまった母親。わたしたちとどこが違う?
2つ目に紹介する本は、同じく角田光代さんの「坂の途中の家」です。
私は読んでいる最中、だんだんと先を読むのが怖くなりました。
なぜなら、子どもを死なせてしまった母親が自分とよく似た女性だと感じたからです。
育児中、何度も感じる孤独感だったり、わが子を育てるという使命の重圧に押しつぶされそうだったり、
一番の味方でいて欲しい旦那のそっけない態度に落ち込む日々だったり、義理の母、実の母と関係性で悩んだり。
などなど。育児をしている誰もが感じるこの孤独や恐怖や不安。
その先に、この犯罪を犯した女性のような闇が私たちには一切ないと言い切れるのか。
物語は主人公の里沙子が裁判員制度で補充裁判員になることから始まります。
わたしは、裁員制度の裁判員に選ばれたらどうしようと里沙子と同じくらいドキドキしたのを覚えています。
とても考えさせられる、重いお話しではありますが、最後は前向きになれる一冊。
社会を震撼させた乳幼児の虐待死事件と家族であることの心と闇に迫る心理サスペンスです。
子育て中のママに是非読んでもらいたい一冊です。
東野圭吾さんの「人魚の眠る家」
脳死判定のわが子の生命維持装置、あなたは外せますか?
続いて紹介するのは、東野圭吾さんの「人魚の眠る家」です。
今回紹介する本の中で一番重い内容になっています。
突然、自分の大事なお子さんが事故に遭い「脳死」と告げられたら。
想像するだけでも怖いですね。
震えが止まらないですよね。
この小説に出てくる母親の出した決断に皆さんは賛同するのでしょうか?
私は、否定できませんでした。
わたしたちは時に
「母親だけど、私だって一人の人間なのよ!」
と主張したくなる時があります。
しかしこの小説を読み終えた時
「私たちは母親である前に、一人の人間なのだから、常識ある行動が求められるのかも」
と思わされました。
雫井脩介さんの「望み」
我が子がもし加害者だったら?それとも被害者だったら?あなたはどっちの悲劇を望みますか?
最後に紹介するのは、雫井脩介さんの「望み」です。
こちらも、東野圭吾さんの「人魚の眠る家」同様、重い内容です。
ずっと平和な日々が続くと思っていた家族に襲った悲劇。
それは、今、世の中を騒がせている殺人事件に我が子が関係しているかもしれないという悲劇でした。
息子と連絡が取れなくなってから、テレビのニュースで殺人事件のニュースが流れます。
亡くなった少年は息子の友だち。
そして現在、事件に深く関係しているであろう行方不明者は3人。その中に犯人は必ずいる。
犯人以外の行方不明者の中には第二の犠牲者が出ているかもしれない。
事件の真相がわからないまま、噂話だけが週刊誌を賑わせ、家族はどんどん落ち詰められていく。
みなさんだったら、答えが出るまでどちらの「望み」を持ち続けますか?
息子が犯罪者?息子の死?本を読み進めながら手が震えました。
子を持つ親の心理、みなさんの心にもきっと響くと思います。
そして響くからこそ答えを知るのが怖くなります。
この本を読むと育児の仕方を今一度見直したくなる、もしくは家族の関係性を見直したくなる一冊です。
まとめ
今回ご紹介する本は以上の4冊です。
どの小説も他人ごととは思えない、イヤミスなブラックだけど読んで欲しい1冊です。
こちらの小説を読むと子育てで向き合っていかなきゃいけない大事なことが色々学ぶことが出来る一冊だと思います。
是非読んでもらえたら嬉しいです。
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